暑くなってきましたねぇ。
こんにちは、みい@博士(農学)です。
今回は、
・肥料切れのサインは?
というお悩みに答えます。肥料が切れる前に追肥し、収量を維持していきましょう。
追肥のタイミング
始めに入れた肥料(元肥と言います)を一般的な量で入れていれば、始めの方の果実は問題なく収穫できると思います。
しかし、だんだん雌花の数が増えて、肥大するキュウリの数が多くなってくると、肥料切れを起こしてきます。そのため側枝についた果実の収穫に進んできた頃が初めの追肥のタイミングになると思います。
肥料切れのサインとは?
養水分が十分にあり、かつしっかりと光合成ができる環境下で、キュウリ果実の本数が少なければ、まっすぐなキュウリができてきます。
しかしながら、キュウリ果実の数が多くなると、栄養分の競い合いになり、曲がったキュウリ果実ができやすくなります。
詳しくは下の関連記事をお読みください。
もう少し詳しくキュウリの曲がるメカニズムについて解説しています。
・サイン2:葉の色が緑からだんだん黄緑色になってくる
また、窒素肥料が多いほど葉の色が深緑になるので、葉の色が緑からだんだん黄緑にかわってきたら窒素肥料が少なくなっているサインと考えられます。
(十分な量の肥料が入っているのにもかかわらず、葉の色が薄い場合は、根が傷んで肥料分を吸収できていない可能性もあります。)
追肥の方法
それでは、追肥の方法についてです。
キュウリ(もしくは台木のカボチャ)の根というのは、深さ30㎝位までの層に浅く横にはっていきます。そのため追肥は株元ではなく、畝の端(ベットの肩の部分)に化成肥料をまいて、土を被せておけばOKです。
すでに曲がり果が多く、葉の色も薄くなっているといったような、すぐに肥料を効かせたい場合は、水やりの時に液肥を混ぜてあげることで素早く肥料分が補えます。
例えば、家庭菜園ならば以下のようなものです。
キュウリの果実はカリウムを多く含んでいる(吸収量が多い)ので、カリがしっかりと入っているものがおススメです。
また、何度も追肥するのが大変な時は緩効性肥料を使うのもおススメです。この肥料は字のごとく、ゆっくりと効いてくる肥料です。
例えばIB化成(10-10-10)を1株あたり1握り程度、元肥に入れたり、初期の追肥で使うのもGOODです。
この肥料は、土壌中の水でゆっくりと分解されて効いてくるので、水やりの時に液肥を混ぜたりする手間が要りません。
株数が少なければ、手軽に100円ショップの緩効性肥料を使う手もあります。
また、同時に、曲がっている果実は小さいうちに摘み取り、栄養分の競合を緩和させ、まっすぐな果実が成るようにしていきます。
その後は、週に1回(実の数が多いときは3回程度)水をあげるときに液肥を入れてあげると、キュウリが元気になってきます。曲がっている実を落としてもどんどん新しい枝と実がついてきます。
おわりに
キュウリの枝が古くなってきても、芯を止めれば新しい大きな芯がまた出てくるように、肥料は最初だけでなく最後まであげ続けてくださいね。
肥料と水が足りないと、すぐに葉が薄っぺらく小さく、色が薄くなってきます。
しかしながら窒素肥料が多すぎると苦みが強くなり、葉が生い茂って雌花の数が減ってくるので、樹の状態を見ながら施します。
また、高度化成肥料(16-16-16など)を株元に大量にまくと、濃度が濃すぎて根が傷むので、肥料の種類は要注意です!
皆様の豊作を祈っています。
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